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【感想】キルラキルは王道バトル×美少女のオリジナルアニメ史上最も面白い名作

 

ども!てばさきです。

最近は子育てを理由に映画に行く機会がなくなり、色んなアニメ映画のDVD待ちをしているのですが、その中のひとつにTRIGGER作品の『プロメア』があります。

めちゃくちゃ観たい。2020年2月にDVDが発売されるのでとても待ち遠しい。

TRIGGER作品で私が一番好きな作品がキルラキルでして、まぁこれももう3周は観た作品なのですが、プロメアを待ちがてら復習しようかなと。

ってなことで前置きが長くなりましたが、ネタバレを含むキルラキルの感想をまとめました。

キルラキルのあらすじと概要

キルラキルは2013年の秋、冬に放送された深夜アニメです。

原作は無く、TRIGGERが元請けで作った完全なオリジナルアニメ作品ですね。

ど根性ガエルを思い出すような一昔前の昭和っぽさを感じる作画やコミカルな演出が特徴的です。

 

あらすじはこんな感じ。

『天元突破グレンラガン』から6年の時を経て“今石洋之×中島かずき”の最強タッグ再び!父の死の謎“片太刀バサミの女”を追い求め、本能字学園に転校した流浪の女子高生・纏流子。本能字学園には着た者に特殊な能力を授ける『極制服』があり、その力と絶対的な恐怖によって生徒会会長・鬼龍院皐月が学園を支配していた。“片太刀バサミ”を知るという皐月。流子は皐月にその事を聞き出そうとするが…。その出会いは、偶然か、必然か。学園に巻き起こる波乱は、やがて全てを巻きこんでいく!(C)TRIGGER・中島かずき/キルラキル製作委員会 引用:Amazonプライムビデオより

 

そういやグレンラガンは途中で離脱しちゃってまだ最後まで視聴してないんですよね。

面白いらしいしまた改めて観たい。

キルラキルの感想


キルラキルは私がいくつものアニメを観てきた中で一二を争うほど面白い作品です。

ストーリーの構成、展開、キャラクター、シリアスとギャグのバランス…

どれを取っても他の人気作品に引けを取らない完璧さがあり、全てのバランスが良く、魅せ方が異常に上手いオタク心を突いた作品だと感じました。

差し詰めバトルもののジャンプ作品の女の子バージョンといったところでしょうか。

展開の早さが異常

キルラキルの一番好きな部分は何と言ってもストーリー展開が恐ろしく早いというところ。

数話進む毎に新しい事実が発覚したり、戦いの中で主人公(とセーラー服)が新たな力を発揮して強くなり、それまで焦点の当たっていなかった既存キャラパートが来たり、新キャラが登場したり……

とにかく飽きることなくほぼ全ての回を楽しむことが出来るのです。(4話や修学旅行あたりはやはり失速気味ではあります。面白いけど。)

毎週毎週アンケートで順位が決まるジャンプ作品じゃあるまいし、なんなら原作もないオリジナルアニメがこれほどまでの作品を生み出せることに私は驚愕しました。

作品全体では面白いけど、やはり波はあるし、毎話毎話楽しめる深夜アニメってなかなかないんですよ。

序盤は面白いけどそこから低迷したり、または後半に連れて面白い展開が待ち受けているアニメは多くありますが、序盤も中盤も終盤も面白い、しかも毎話毎話安定して面白いってのはこのキルラキル以外に思いつかないほどです。

どこ切り取っても面白い、それが1話単位でもっていうのはホントジャンプ作品くらいしか思いつかないんですよ。

それが主人公は顔の整った少女ときたもんだから、もう最高としか言いようがありません。

笑いあり、涙あり、(2つの意味で)大興奮アリ!

この作品は全体のストーリー構成とギャグとシリアスのバランス、視聴者の盛り上がりスイッチを押すのに長けていると思っていて、それを体現しているのが正しくあの最終回だと思うのです。

いやらしくない全裸

人衣一体によって露出の高い姿になる設定そのものが美少女大好きオタクには非常に美味しい設定です。

そして最後は皆服とのしがらみを絶って全裸となり、戦いを終えるというインパクトの強いラストがシリアスな終盤に笑いと(絵面的に美味しいという意味での)興奮を起こしてくれました。

惜しみなく裸を見せてくれるこの作品に感謝しながら視聴していた人は多いはずです。

しかもいやらしい裸でないのが個人的に好きな部分でして、やはりアニメに求めているものはちょいエロなんです。眼福なんです。

号泣必至の鮮血との別れ

ラストの鮮血とのやり取りも泣けましたよね。

あんなに泣いた最終回はいつ以来だったでしょうか(何度見返しても泣いてしまいます)

これまで絆を深めてきた鮮血との別れがこの作品の醍醐味というか、一番魅せる展開だったと思うのです。

その後の全裸待機で他の仲間との絆を感じられたのも良かったです。さっき泣いたとこなのに勢いで笑かしてくる感じもキルラキルっぽくて好きでした。

この作品の伝えたいことは服との共存であり、依存することではありません。

流子は戦いを終えてもなお、生命繊維で作られた鮮血を着続けていたことでしょう。

服と人間、互いに依存し合う関係性になる姿は物語的に描けなかったのだと考察しています。

鮮血が燃えたとき、「あ、これ2期も映画もないな」と涙ながらに絶望すらした私ではありますが、しっかりと物語の幕を閉じてくれたことで、よりこの作品への愛着が湧くことになりましたね。

きっと同じように感じてる方も多いのではないかと思います。

キルラキルのキャラクター

この作品に登場する全てのキャラクターを推したいくらいに個性的で人間味のあるキャラが非常に多いです。

本能寺学園生徒会メンバー間の関係性や、満艦飾家の家族の絆の強さという横の繋がりも強固なものです。

そして何よりも流子と鮮血、マコ、鬼龍院皐月の絆構築の過程が素晴らしいと感じました。

単なる戦いの道具ではないセーラー服の鮮血


鮮血は喋るセーラー服ですが、その声は流子にしか聞こえません。(しかも関さんのめっちゃイイ声)

私は最初、鬼龍院皐月の持つ純潔も同様に喋るのではないか?と思っていました。

ですが純潔を着た皐月や羅暁が神衣と意思疎通を図っていないことが分かり、より鮮血の役割と特別性を実感しました。

(後に流子が生命繊維と融合した人間であることが理由だと分かったわけだが)

つまり、物語の根幹である部分の服を己の目的のために利用するのではなく、共に手を取り合い気持ちをひとつにして協力し合うことの意味を誇示するために鮮血は流子と意思疎通ができるセーラー服という設定になったのでしょう。

それはまるで困った時には助け合って生きる人間関係のようなものを感じました。

針目縫に対して流子が怒りに狂い、鮮血と歩幅を合わせずに暴走した時、それがキッカケで鮮血を着なくなった時もまた、鮮血との絆を結ぶための重要なシーンであったと思われます。

そんな役割もあってか、1話からラストまで少しずつ信頼関係を結んできた鮮血と流子の関係性はまるでマンキンの阿弥陀丸と麻倉葉のようでした。

安易に純潔をも喋るセーラー服にしなかったのは大正解で、お陰様で服とヒトである二人(?)の強くなっていく繋がりにキチンと焦点が当たっていたように思います。

満艦飾マコとかいう最強のギャグ担当


マコの魅力は真面目でシリアスな空気感をぶっ壊すギャグに振り切ったキャラクター性にあります。

それは満艦飾家も同じで、そもそも物語の根幹とは関わりのない第三者なのですが、何故か居ても邪魔にならない上にホッとするような安心感があの家族にはありました。

それは流子を家族のように迎え入れる暖かさだったりとか、セーラー服と話す流子を理解しようとする姿勢だったりとか、そういう単なるキャラクター性だけでは語れない、理屈ナシの絶対的な流子の味方である存在が満艦飾マコやその家族らだったのだと思います。

基本的にマコの役割は緊張感のある場を緩和するためにあります。

でもそれって時にはウザく感じたり、必要性を疑問視することになり兼ねない難しい立ち位置だったと思うんですよ。

戦いに無関係な立場でありながらも、マコが視聴者にウザいと思わせなかったのは、やはり先ほどの”理屈を超えて、どんな時でも流子ちゃんの絶対的な味方”である親友という立場だったことが大きいです。

しかも出逢ってすぐ友達→親友というポジションを確立してますから、ホント凄い奴だと思います。

親友と口にするだけなら簡単ですが、それに至るまでに自然に距離を詰めて信頼を得たマコは差し詰めコミュ力モンスターとでも言わざるを得ません。

(人見知りしないだけでコミュ力云々はよくわかりませんが)

鬼龍院皐月との姉妹設定


キルラキルの第二の主人公とも呼ばれる鬼龍院皐月ですが、中盤でここまで立場がガラリと変わる敵キャラというのも珍しいです。

というのも、キルラキルはOPを観ても本編を観ても分かるように、流子と鬼龍院皐月(本能寺学園生徒会)の対立構造を初期からハッキリと印象付けてきていました。

そこが何の脈絡もなく中盤でひっくり返されたもんですから、こちとら軽くパニック状態ですよ。

いや、全く想定していなかったわけではありませんが、鬼龍院皐月が生徒会メンバーごと羅暁を裏切り、しかも流子と血の繋がりのある姉妹であったという超展開は私の予想を遥かに超えていました。

そこからの流子との信頼構築のスピード感はやはり姉妹だったという事実設定が起因していたように思います。

羅暁との最終決戦の直前、鬼龍院皐月はこれまで自分がしてきたやり方を素直に謝罪し、真摯に協力を仰ぐ姿を流子に見せました。

そこでようやく和解した2人ですが、その時点でもう既に全24話中の22話という超終盤だったんですよね。

普通であれば最終話までラスト2話というところで共同戦線を張るにはあまりにこれまでの対立していた時間が長かったように思います。

(生徒会の蟇郡先輩とはマコを通して普通に関わるシーンが多くありはしましたが)

流子が皐月の願い出に対してフラストレーションを抱えながらも応じてみせたのは、

もちろん流子自身の器の広さもありきではありますが、やはり姉妹設定がかなり効いていたような感じがしました。

それは皐月もきっと同じです。血の絆があることでより信頼できる存在となり、互いに背中を預けて戦うことができたのでしょう。

視聴者側も本来であればそのようなポッと出の設定なんぞで納得できるほど野暮ではないはずなのですが…

それでも自然に気持ちを落とし込むことができたのは、あの流子が口にした『ねえさん』に全てが込められているように思います。

流子の性格的にもサラッと『姉貴』とでも呼びそうなシーンで、照れながら『ね、ねぇ…!』と口ごもり、闘いを終えて皐月に抱きとめられた時に初めて『ただいま、ねえさん』と言うあのシーンです。

短い話数で姉妹愛を感じられたのはそんな細かな演出とキルラキルの最大の長所であるとんでもない展開の速さにあったと思われます。

あのレベルのエモさは普通ならもっとゆっくりと時間をかけて関係性を築かなければなし得ないものですからね… 

キルラキルの気になる点

自身の見てきたアニメ史上最も完璧に近いキルラキルですが、あえて気になる点を挙げるとすれば、恐らく尺的にあまり焦点を当てられなかったであろう針目縫のことが気掛かりだったりします。

針目縫もまた、流子の姉妹である事実について


針目縫は流子と同じく生命繊維と融合した人間であり、恐らく羅暁の血を引いた娘なのだと思われます。

つまり流子、皐月とは腹違いの姉妹のいうことになります。

実際に針目縫の口からも『だから僕は(流子ちゃんの)魂のきょうだいなんだぁ』と言う発言があるわけで、それは流子にとって皐月が姉妹であった事実と同じくらいに衝撃的な事実だったことでしょう。(勝手にきょうだい増やすなと憤ってはいましたが)

しかし流子と針目縫の姉妹設定にはそれほどの血の繋がりを押し出してこない節がこの作品にはありました。

もちろんそれには父親を殺された事実や羅暁サイドに付いていることが理由ということも理解しています。

けれども針目縫を割と気に入っていた私からするとその辺りが“ただの設定”であることに多少の不満を持ち合わせていました。

その理由として大きいのが、戦闘を終えた最期の羅暁と流子の会話にあります。

あれほどまでに敵対し、絶対的な悪としての立場を確立していた羅暁すらも、最期は流子に諭されて『母さん』とも呼ばれていました。

あの羅暁とすら和解するようなシーンがあるのに、何故針目縫には心情に訴えかけるようなシーンが全くなかったのか?

それが私には不思議でなりませんでした。

纏一身を殺した張本人だからなのでしょうか?

流子が怒りに狂う対象が羅暁ではなく針目縫だったから?

いずれにせよ、アッサリと羅暁に取り込まれて死んだ(であろう)針目縫の立場は本当にただ敵として消費されただけでした。

羅暁サイドの縫と一身サイドの皐月、流子の対立構造があった以上、そこまで針目縫の心情に対して時間が取れなかったのも無理はないことかと思いますが、生命繊維を宿した人間という立場である縫の心も紐解いてくれたら良かったなぁと思うのが正直なところでした。

(それを気にさせないためのあのネジの飛んだキャラクター設定だったのだと思いますが)

まとめ:キルラキルは自分史上トップクラスに面白い最高のアニメである

なにはともあれこれほどまでに自身のツボを突いた上に総合的な面白さを兼ね備えた作品はなかなかありません。

この作品に出会う事ができた事に幸福すらも感じるほどです。

既に完結した作品なので時間が経つに連れて世に忘れ去られていく事に寂しさを感じる事もありますが、

またゲームになって帰ってきてくれたり、このアニメのおかげでtrigger作品への期待をずっと寄せる事ができています。

過去の神作品に永遠に囚われてしまうところが弱ったオタクの悪い習慣でもありますが、キルラキルのような面白い作品と逐一比べても仕方ないので、これからも新しいアニメもたくさんみていきたいなと思います。

ではまたノシ

 

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